SSブログ
前の5件 | -

記事編集しました。

お久しぶりです。久しぶりに覗いてみたら広告がひどいことになっていたので、取り急ぎ更新。離れている間に心境の変化もあり、記事も大幅に整理しました。今後はどうしますかね・・・
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

Martin Freemanが出演したラジオの音楽クイズ番組『All the Way from Memphis 』S1Ep4、BBC Radio 4 Extraで再放送中。  [Music & Drama]

マーティン・フリーマンが2004年に出演したラジオの音楽クイズ番組『All the Way from Memphis 』。現在S1Ep4がBBC Radio 4 Extraで再放送されています。番組紹介ページはこちら:

BBC Radio 4 Extra - All the Way from Memphis Series 1 Episode 4

"Listen Now"という単語の上のスピーカーボタンを押すと音声を聞くことができます。今日から約1週間聴取可能。James Waltonがホストで、他に Andrew Collins(BBC 6 Musicのプレゼンター), Tracey MacLeod(キャスター), Stewart Lee (コメディアン・DJ)がパネリストとして出演しています。内容は2組のペアの対抗戦で、クイズに正解するとポイントが加算される形式です。後ほどクイズの内容と解答を箇条書きで書いていく予定。あなたのロック&ポップの知識が試される…!?

【5/4追記】クイズの内容と解答を追加しました。やーもう本当に遅くてすみません。半年もたってしまった…もう見てる方いないかもですね(汗)。

1. 4つの曲をそれぞれ部分的に流し、共通項がないバンドを当てる。
【Andrew&マーティン】→「Rocks」by Primal Scream 「Mother」by John Lennon 「The End」by The Doors 「Everybody Wants To Rule The World」by Tears for Fears

【答え】The Doors (他の3バンドはアーサー・ヤノフのプライマル・スクリーム・セラピー(原初療法)と何かしら関連がある。The Doorsの「The End」はフロイトのエディプス・コンプレックスを歌っている)

【Tracey&Stewart】→「Waterloo Sunset」 by The Kinks 「Highway To Hell」 by AC/DC 「Molly's Chambers」by Kings of Leon 「Hungry Like The Wolf」 by Duran Duran
【答え】Duran Duran (他の3バンドは兄弟が在籍している。Duran Duranはテイラー姓が3人いるが、兄弟ではない)

2. 読み上げられるミュージシャンの回想録を聴き、誰かを当てる。
【Andrew&マーティン・答え】Shane MacGowan
【Tracey&Stewart・答え】Nico

3.サンプリングが使われている曲の一部を流し、曲名、歌い手とサンプリングされている曲名と歌い手を当てる。

【Tracey&Stewart・答え】曲名/歌い手:「Can I Kick It」 by A Tribe Called Quest サンプリングされている曲名/歌い手: What A Waste by Ian Dury & The Blockhead
【Andrew&マーティン・答え】曲名/歌い手:「Rumble in the Jangle」 by The Fugees サンプリングされている曲名/歌い手:「Name Of The Game」 by ABBA


4. ホストがあげる4枚の優れたアルバムの中から1枚を選び、以下のことに答える。
(1)バンド名またはアーティスト名
(2)アルバムの発売年
(3)アルバム1曲目の冒頭の歌詞
(4)アルバム収録曲のうち7曲の曲名
※ホストがあげた4枚のアルバム:『Pet Sounds』『Blood on The Tracks』『The Joshua Tree』『Nevermind』

【Andrew&マーティン・答え】『The Joshua Tree』(1)U2(2)1987年(3)I want to run, I want to hide (4)Where the Streets Have No Name, I Still Haven't Found What I'm Looking For(チームが答えられたのはここまで)With Or Without You, Bullet the Blue Sky, Mother's of the Disappear他

【Tracey&Stewart・答え】『Pet Sounds』(1)The Beach Boys(2)1966年(3)Wouldn't it be nice if we were older, Then we wouldn't have to wait so long(4)God Only Knows, Pet Sounds, Caroline No, Stoop John B, Wouldn't It Be Nice, I Just Wasn't Made for These Times他

5.歌詞の一部をアナウンサーが普通に読むのを聞き、誰の曲か当てる。
【Tracey&Stewart・答え】「Alone Again」 by Gilbert O'sullivan
【Andrew&マーティン・答え】「Wake Me Up Before You Go-Go」by Wham

6. ランダムクイズに答える。早押し。今回のテーマ:1位、一発屋、One Of Oval Kind(?)

・1981年に「Once In A Life Time」で1位をとったのは?【答え】Talking Heads
・1996年に史上最も短いアルバムタイトル「K」で1位にとったバンドは?【答え】Kula Shaker
・女性のデュオで初めてイギリスのシングルチャートで1位をとったのは?【答え】 Baccara
・イギリスのシングルチャ-トで最年少で1位をとったのは誰?【答え】Jimmy Osmonds
・イギリスのシングルチャ-トで最年長で1位をとったのは誰?【答え】Louis Armstrong
・次の曲を聴いてバンドを当ててください【答え】The Only Ones
・1位をとった曲で唯一曲のタイトルもバンド名も回文なのは?【答え】SOS by ABBA
・一発屋で「The One And Only」でトップ10位に入ったのは誰?【答え】 Chesney Hawkes
・次の曲を聴いて誰が書いたか、誰が歌っているか当ててください【答え】書いた人:Joni Mitchell 歌い手:Mathew Southern Comforts
・Brian and Michael の唯一のヒット曲は?【答え】Matchstalk Men and Matchstalk Cats and Dogs

今回追記にあたって何度も聴きましたが、いやはや難しかったです。というかみんな本当にオタク?(笑)。でも楽しかったー!解答者も時々ジョークを飛ばしますが基本的には真剣で、間違ったり思い出せなかったりするとまじめに悔しがっているのが面白かったです。ABBAを即答したマーティン、かっこいい~♪設問と解答はおおむね合っていると思いますが、もし違っていたら遠慮なく教えてください。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

Martin Freemanが出演したラジオの音楽クイズ番組『All the Way from Memphis 』S1Ep1、BBC Radio 4 Extraで再放送中。  [Music & Drama]

(注:姉妹ブログ Hi Skipper!にも同じ番組の記事を載せていますが、こちらの方が少し詳しいです)
マーティン・フリーマンが2004年に出演したラジオの音楽クイズ番組『All the Way from Memphis 』。現在BBC Radio 4 Extraで再放送されています。番組紹介ページはこちら:

BBC Radio 4 Extra - All the Way from Memphis Series 1 Episode 1

James Waltonがホストで、他に Andrew Collins(BBC 6 Musicのプレゼンター), Tracey MacLeod(キャスター), Stewart Lee (コメディアン・DJ)がパネリストとして出演しています。内容は2組のペアの対抗戦で、クイズに正解するとポイントが加算される形式です。ではここでざっくりとクイズの内容を箇条書きで書いていきます。そうそう、ペアの組み合わせはAndrew&マーティン、Tracey&Stewartです。【11/26追記】設問1と2の答えを追記しました。【11/27追記】残りの答えをアップしました。

1. 4つの曲をそれぞれ部分的に流し、共通項を当てる。
【Andrew&マーティン】→「Paranoid」by Black Sabbath/「Johnny Come Home」by Fine Young Cannibals/「Needles and Pins」by The Searchers/「Martha's Harbour」by All About Eve
【答え】バンド名が映画のタイトルからとられている

【Tracey&Stewart】→「Mouldy Old Dough」by Lieutenant Pigeon /「Ya Ya」by John Lennon/ 「Changes」by Kelly Osbourne/ 「Unforgettable」by Natalie Cole 
【答え】4曲とも親子で共演している

2. 大物ミュージシャンのインタビューの一部を流し、誰がしゃべっているかを当てる。
【Tracey&Stewart・答え】Carl Perkins
【Andrew&マーティン・答え】Chuck Berry

3.変り種のカバー曲の一部を流し、曲名、歌い手と元の歌い手を当てる。
【Andrew&マーティン・答え】曲名:「Atmosphere」 歌い手:Ted Chippington 元の歌い手:Russ Abbot
【Tracey&Stewart・答え】曲名:「Heigh Ho」歌い手:Tom Waits 元の歌い手: The seven dwarfs

4.歌詞の一部をアナウンサーが普通に読むのを聞き、誰の曲か当てる。
【Andrew&マーティン・答え】「Stay with Me」 by Faces
【Tracey&Stewart・答え】「Boys Back in Town」 by Thin Lizzy

5. ホストがあげる4枚の優れたアルバムの中から1枚を選び、以下のことに答える。
(1)バンド名またはアーティスト名
(2)アルバムの発売年
(3)アルバム1曲目の最初の歌詞
(4)アルバム収録曲のうち7曲の曲名
※ホストがあげた4枚のアルバム:『Thriller』『Never Mind the Bollocks』『(What's the story)Morning Glory?』『Hunky Dory』
【Tracey&Stewart・答え】『Never Mind the Bollocks』(1)Sex Pistols (2)1977年 (3) Cheap holiday another people's misery (4)Bodies, God Save the Queen, Anarky in the UK, Holdays in the Sun, E.M.I., Pretty Vacant, Liar

【Andrew&マーティン・答え】『(What's the story)Morning Glory?』(1)Oasis (2) 1995年 (3)"I don't feel as if you know me you take up all my time (4)(What's the story)Morning Glory?, Wonderwall, Don't Look Back in Anger, Roll with It, Champagne Supernova, Some Might Say(チームが答えられたのはここまで)
【riekのコメント】"Blur!"と言ってるマーティン、ウケたけど、1995年じゃなくてよかったね(^^; あと「She's Electric」の歌詞をあそこまで歌えるのに、タイトルが出てこなかったのは残念~。

6. ランダムクイズに答える。早押し。今回のテーマ:ミュージシャン同士の関係
・Bob Dylan のアルバム『Nashville Skyline』で数曲一緒にボーカルをとっているのは誰?【答え】Johnny Cash
・The Damnedの1stアルバムをプロデュースしたのは誰?【答え】Nick Lowe
・Fun Boy ThreeとBananaramaが共演してヒットした曲は?【答え】「It ain't What You Do (It's the Way That You Do It) 」
・1993年のシングル「Relight My Fire」でコラボレートしたのは誰と誰?【答え】Lulu、Take That
・Luluが歌っている「Shout」のオリジナルは誰?【答え】Isley Brothers
・次にかける曲(「Video Kills Radio Star」By The Buggles)とFranky Goes to Hollywoodとの関連は?【答え】両方ともTrevor Hornが関わっている
・1972年にJames Taylorと結婚したのは誰?【答え】Carly Simon
・Kerry Katonaと Brian McFaddenが結婚したとき、二人が在籍していたバンドは?【答え】Westlife, Atomic Kitten
・次にかけるNo1ヒットシングル(「Nothing Compares to You」 by Sinead O'connor) を書いたのは誰?【答え】Prince
・Paul Youngのヒット曲「Everytime You Go Away」を書いた有名デュオは?【答え】Daryl Hall & John Oates
・Led Zeppelinの前にJimmy Pageが在籍していたバンドは?【答え】The Yardbirds
・90年代に唯一トップテンに入ったRolf Harrisの曲は?  【答え】「Stairway to Heaven」
・1992年にヒットしたWhitney Hustonの曲「I Will Always Love You」のオリジナルは誰?【答え】Dolly Parton

いやーそれにしてもなんて楽しい番組♪元は2004年の放送ですから、マーティンの声が若いですね。素敵です。紹介も「『オフィス』のティムと『銀河ヒッチハイクガイド』のアーサーを演じた~」という感じでした。何気ない話でも笑いをとるあたりにユーモアのセンスが光っていました。一方で難問の答えをドンピシャリで当てるシーンもあり、音楽オタクぶりをいかんなく発揮していましたね。ちなみに私がパッとすぐにわかったのは3問くらいかな…ぜーんぜん修行が足りません。ううう。

私も気づくのが遅かったので、聴取できる期間はあと約3日となっています。興味のある方はお早めにチェックしてみてください。"Listen Now"という単語の上のスピーカーボタンを押すと音声を聞くことができます。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

Martin Freeman Tiny Mix Tapes interview. - Part 3- [Music & Drama]

Tiny Mix Tapesという音楽情報サイトに掲載されたマーティン・フリーマンのインタビューPart 3です。これで終わります。ソウル・R&Bの他、ロックやヒップ・ホップについても歯に衣着せぬ発言をしています。ここまで言えたら、いっそ気持ちがいいですね。和訳は拙訳です。誤訳等お気づきの点があれば、コメント欄でお知らせください。

--------------------
Source: Martin Freeman (The Office [UK]): Interview

I: まだロックについて話していませんね。R&Bと同じくらいロックが好きですか?

M: ぼくは若い時、自分に縛りをかけていたんだな。ぼくはよくこう言ったもんだ、「白人のギタリストが多いバンドは好きじゃない」って。まぁ、真実からかけ離れているとは思わないけどね。そうは言ったものの、もし「現代のアメリカン・ロックで好きなバンドは?」と聞かれたら、4つは挙げられると思う。クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジなんていいよね。イギリスのバンドも少しは好きだよ。アメリカはたくさんの人が音楽を作っている最高の場所だけど、ぼくがその恩恵にあずかるには25歳ほど老けている。でももちろんそういう音楽を作っている人たちも25歳ほど老けているのに、彼らは18歳のふりをしてるんだ。「イエー、ブッシュひっこめ!」てな感じで。大人になれよ!ジョー・ストラマー[訳者注:イギリスのパンク・バンド、クラッシュの元ボーカリスト]じゃないんだぜ!いい加減にしろ!やめろ、いいからやめるんだ!髪を染めるのもやめとけ!

I: 現代のソウルはどうですか?古いのと同じように好きですか?

M: 答えはとっくにわかってるだろ?答えが予測可能なんて嫌だけど、まぁ答える必要もないか。ぼくが最後に買った現代のソウル・アルバムは、90年代半ばから後半にかけてのものだ。デ・アンジェロ、エリカ・バドゥ、アドリアナ・エヴァンスは好きだったな。みんないっしょくたに「ニュー・ソウル」なんて呼ばれてて、やな感じだったけど。R.ケリーば別にどうでもよかった、「おまえをあちこちなめまわして…」なんてわけわかんないよ。ぼくくらいの年齢になると、「別に好きじゃなくてもいいんだよな、無理やり好きになることもない。好きにはならないと思うけど、それはそれでオッケー」という境地に達するんだ。ヒップ・ホップも同じだった。ぼくらの年代の人間にとって、ヒップ・ホップは1992年で終わってる。初めてNWAのレコードを聞いたとき、「すっげー、最高じゃん!」て思ったよ。とにかくやらしくてさ。パブリック・エナミー・スクールからこっそり抜け出して、もっとワルなのを聴くような気分だった。でもそこから進歩がなくて、[パブリック・エナミーの]チャック・Dが時代遅れみたいに見られるようになった時、ちょっとがっかりしたんだ。「ちょっと待った、やつだって何か言おうとしてるんだよな。」考えてもみなよ、ぼくはギャングじゃない。ぼくが現代のヒップホップを好きになる理由なんてないんだ。ダニエル・ドレイク[訳者注:インド生まれのイギリス人フォーク・シンガー]が何か50セント[訳者注:アメリカのラップ・シンガー]のことを歌うのと同じくらい、僕には意味のないことなんだ。デ・ラ・ソウルやジャングル・ブラザースあたりはよかった。好きだったよ。でも[歌詞に]「あったりめーだよ」とか、性懲りもなく白いリムジンとか出てきたりすると、もうね…

I: 自分と共通項を見出すのは難しいですよね。

M: そうなんだよ!共通項を見出そうなんて、恐ろしいことだよね。考えを深めるとか、ディベートするとか、そういう風にならない。どんなことをしても金を手に入れるんだっていう風になっちゃうんだよ。ぼくはそんなもののファンじゃない。肌の色は関係ないよ。どんだけくだらないこと歌ってるんだよって思う。

I: コンピレーションアルバム“Made to Measure”について聞かせてください。このアルバムのほとんどの曲- "I Want You Back”や“Tears of a Clown”-は、大方のソウルファンにとってはおなじみの曲ですよね。みんながもうすでに持っているような曲をアルバムに入れた目的はなんですか?

M: ええと、それはそういう風に作ってって言われたから。それが一番の理由さ。まぁもう少しマイナーな曲を入れてもよかったかなとは思うけど、でもこれはこれで純粋にぼくの個人的な趣味を反映しているからね。もっと正直に言うと、ぼくは死ぬほど“I Want You Back”が好きなんだよ。この曲が最高じゃないなんて言わせない。ただ、多くの人がこういう曲を聞いているっていう話には異議ありだな。実際、多くの人は聞いたことないんだよ。現実をちゃんと見なよ、アルバムのジャケットに載ってるぼくの顔や名前に惹かれた人たちが、20年もノーザン・ソウルの7インチを買い続けてるわけないだろ?「ねえねえ見て、この人この間テレビに出てたよね。彼、こういうのが好きなんだぁ。ちょっと聞いてみようかな?」てな感じのはずさ。

I:そうすると、BBCのラジオショー“The Great Unknown”でDJをした時にアーティストを選んだ理由もそれと同じですか?あなたはあまり知られていないザ・バンドやザ・ステープル・シンガーズにスポットを当てると言っていましたが、私からすると特別マイナーなアーティストとは思えませんでしたが。

M: ぼくと君の間なら、まあそうだけどさ。でももし君のいとこやぼくのおば、君のおじさんやぼくの友達のお母さんのような人について話しているなら、彼らはぼくらほど音楽に入れこんじゃいないっていうことを忘れてるね。彼らは本当に興味ないんだ。別にブリットニー・スピアーズにケチをつける気はないけど、でも彼女がいくつもNo.1ヒットを出しているのに、ザ・バンドみたいなバンドが決してNo.1にならなかったことにはちゃんと理由があるんだ。すべてはラジオでどれだけオンエアされるかにかかってるんだよ。少なくともこの国では、全員がこの素晴らしいザ・バンドを聞いてるわけじゃない。音楽ファンだったら大体ザ・バンドを聞いたことがことがあるだろうけど、それでもせいぜい「ザ・ウェイト」[訳者注:ザ・バンドの最大のヒット曲]止まりさ。わかるだろ?彼らの他のアルバムなんて知りもしないんだよ。本当に知らないんだ。人類の大多数は音楽に対しては受け身で、やつらはただ携帯電話で音楽をダウンロードするだけ。音楽を知る努力なんてしやしない。12歳の子供にいたっては、知ったこっちゃないって感じだろ。[彼らにとって]音楽なんてほんの6か月前に発明されたものなんだ。もし50年代の音楽について語ったりしたら、聖書の時代の話かと思うだろうな。そういう人達に、ぼくの力で素晴らしいロバート・ジョンソン[訳者注:アメリカの著名なブルース・シンガー]の[レコードの]B面に興味を持たせることができるかっていうと、そんなことはできっこないと信じている。もちろんありえないさ。でもぼくたちは、ぼくらが知ってることを他の人たちは知らないんだってことも忘れてる。もし君が公務員で、アートにもメディアにも触れる機会がなかったら、人々は君の話がさっぱりわからないだろう。君の国のラジオでザ・バンドやステープル・シスターズがかかるのを聞いたことがある?ないだろ。断言してもいいよ。

I: 確かにそのとおりですね。「ザ・ウェイト」が流れることはありますが、かけるのはオールディーズ専門局だけです。

M: ぼくたちの国のラジオ局よりきっちり区別がされてるんだな。この国のラジオ局にはもうがっかりだよ。でもアメリカだと、主要なラジオ局は新しい曲に古い曲、黒人音楽に白人音楽、ロックにラップ、それらをミックスしてかけたりしないよね。だからぼくはこう言うんだ、「さあ、これから曲をを30分かけるから聞いてみて、ひょっとしたら気に入るかもしれないよ」って。それって、今までも人々がぼくや他のみんなのためにやってくれてたことなんだ。もし誰かが音楽を教えてくれなかったら、ぼくは今自分が好きな音楽のほとんどを知ることがなかっただろう。生まれる前から音楽のすべてを知っているなんてことはあり得ないんだからさ。

君は本当に素晴らしい公共の仕事をしてるんだよ(笑)。ぼくは自分のことをイギリスのガンジーだと思っている。それくらい重要な仕事なんだ。

I: 曲を初めて聞くとき、何で判断しますか?頭?心?それとも、その両方ですか?

M: 人によっては頭で聞くこともあるんだろうけど、ぼくの場合、最近の15年は頭では聞かないようにしているよ。頭で理解するっていうのは信用できないってことに気づいたんだ。知性に訴えるような音楽は好きじゃない。存在は理解できるよ。それは別にいいんだ。学生時代、ぼくの周りにはモリッシー[訳者注:イギリスのロック・シンガーで、ザ・スミスの元ボーカリスト]ファンが多かったけど、ぼくはそれほどでもなかった。要は、「ぼくのお尻が揺さぶられるか?」ってことさ。もっと言えば、「部屋にこもってその曲を一晩中聴きつづけたいか?」ってこと。頭脳っていうのは、舞台、映画、音楽、その他もろもろのアートに影響を及ぼす一番危険な臓器なんだ。頭がいいっていうのは別に悪い事じゃない。ばかのまんまで本を読むよりはましだろう。でもそこに心や、いわゆる魂っていうものがなければ、まったく意味がない。それは音楽のセンスとは無関係だ。モーツァルトには魂がある。ぼくが思うに、ビートルズにも魂がある。肌の色は関係ないよ。ぼくはただ知りたいんだ、「君は本気なのか?」ってことを。わかるだろ?「それ、マジで言ってんだろうな?」ってこと。その音楽は君の肌の下に染み込んで、君の胃袋をぐらぐらと揺さぶってくれるかい?

I: あなたの人生は、その哲学がベースになっているんですね。

M: そうであるようにいつも努力してるよ。ぼくは演劇学校に通っていた頃に、自分がレコードを判断してたのと同じ方法で、自分のやることや自分のいる業界のことを判断するって決めたんだ。決して頭で判断したことはない。本当だよ。

I: 頭よりも、お腹に導かれてきたっていうことですね?

M: そうそうそう。そうでなくっちゃ。知的な音楽には本当に興味がない。ぼくの場合、エルビス・プレスリーに接するようにレオナード・コーエン[訳者注:カナダのシンガー・ソングライター]に接することはない。もし自分が45歳だったら、レオナード・コーエンを聞いて「えっ、これって最高じゃね?」って思うかもしれないけど。音楽には、それを知るのにふさわしい時がある。ぼくが18の頃にヴァン・モリソン[訳者注:アイルランドのロック・シンガー]を聞いてたら、多分ひでえなって感じただろう。音楽を聴くには、それ相応の準備期間が必要なんだ。レオナード・コーエンはそうひどくはないよ、でもぼくには訴えかけない。主観的なんだけど、それが音楽の美しさなんだ。君が何を知っているかとか、何を考えているかとか、そういうことは関係ない。君の好きな音楽を聴いて、「そんなのクソだ」っていうやつはどこにでもいるんだよ。[そう言われたら]君はなんて言い返す?何も言えないだろ!ぼくにはボノ[訳者注:アイルランドのロックバンド・U2のボーカリスト]が好きな奴に「ボノはバカ野郎だ」って言って、それを信じさせることなんてできない。彼らはボノが最高だと思っている。好きにすれば?いいんじゃない。ぼくには関係ないし、他に言いようがない。もし誰かがぼくをいじめようとしたり、ぼくの好きなアーティストのことをクソだって言っても、ぼくは「ほっといてくれ。[俺はそのレコードが好きなんだから、そのまま]好きでいさせてくれ。君にに迷惑かけやしないよ。」ぼくの親友はぼくが大嫌いなレコードが好きで、その逆もまた然りだ。だからって、ぼくが彼らを嫌いだってことにはならないんだよ。

I: でもそのお友達は、あなたの家にレコードを持っていけませんね。
M:  (笑)そうだね。家に来るならいつでも歓迎するけど、ぼくの家ではかけさせないよ。

--------------------

いやー、本当にいいこと言ってますね。特に曲を頭でなく心で判断する、のくだり。私にはモリッシーは心に訴えかけてくるので、そこだけ見解に相違がありますが。でも読んでいてとても気持ちがよかったです。親近感がわきすぎて大変…。忙しいのは重々承知ですが、もっと音楽番組にも出て欲しいな。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

Martin Freeman Tiny Mix Tapes interview. - Part 2- [Music & Drama]

Tiny Mix Tapesという音楽情報サイトに掲載されたマーティン・フリーマンのインタビューPart 2です。レコードへの愛はとどまることを知りません。私は何とかついていけましたが、みなさんはいかがでしょうか。和訳は拙訳です。誤訳等お気づきの点があれば、コメント欄でお知らせください。

--------------------
Source: Martin Freeman (The Office [UK]): Interview

I: 数が少なくて、レコードで探すのが難しいものに興味がありますか、それとも音がよければいいですか?

M: そりゃ音がいい方がいいよ。でも、希少なものを見つけて、それが本当に本当に自分の欲しいものだったら、2倍も3倍も素晴らしいよね。ホント、最高に楽しいよ。70年代初頭にシリータ[訳者注:アメリカのソウル・シンガー]がスティービー・ワンダーと一緒に録音したレコードで、“To Know You Is To Love You,”ていうのがある。僕はその曲が収録されているータウンのヒット・コンピレーションを持ってるんだけど、でもずっと7インチ[訳者注:シングル盤レコードの意]で欲しかったんだ。10年前にヨークシャーの劇場で仕事してた時、地元のレコード屋に行った。そしたら、その7インチを2.5ポンドで売ってたんだぜ!「おいおいマジかよ!」て思った。あんまり興奮しすぎて、文字どおりひいひい言いながらその店を離れたよ。ホントもう泣くかと思った。だってシリータのオリジナルの7インチが2.5ポンドだぜ?すごい希少なレコードじゃないけどさ、ぼくはずっとその7インチを探してたんだよ。
(中略)
I: あなたにとって、言うなれば白鯨のような、人生をかけてずっと探しているけど今も見つからないレコードはありますか?

M: うん、あるよ。シリータのファースト・アルバムで、スティービー[・ワンダー]がプロデュースして曲も一緒に書いたやつ。1972年に発売されたもので、セルフ・タイトル[訳者注: レコードのタイトル=自分の名前]なんだ。74年に発売された素晴らしいセカンド・アルバム「Stevie Wonder Presents Syreeta」は持ってるんだけど、ファーストがどうしても見つからない。ビートルズの「シーズ・リービング・ホーム」のカバーやその他いろいろ収録されている。70年代初頭で、スティービーがモーグ[訳者注:モーグシンセサイザーの意]に入れ込んでて、アコースティックなのに交響曲っぽいソウルをやってたころさ。レコード屋に行くたびにみんな「それならすぐに見つかると思うよ」って言うんだ。でも、レコード屋ではただの一度も見たことがない。ちょっと前に友達が1枚手に入れてね、ぼくのところに持ってきて聴かせてくれたんだ。最高ってわけじゃなかったけど、でもやっぱり今でも欲しい。ぼくはあきらめないよ。いつか自分で見つけるんだ。(もし見つかったら)クリスマスみたいな気分になるだろうね。

I: 私はレコードをぴっちりプラスティックで巻いて、棚に入れたまま2度と聴かないというレコード・コレクターをたくさん知ってます。そのことにあなたは納得がいきますか、それともレコードを博物館の展示品みたいに扱うのには間違ってると思いますか?

M: ぼくにはできないな。それってカタログナンバーでレコードを買うようなものじゃないか。レコードは聴かれてなんぼだよ。もしシェイクスピアを棚に並べてるんなら、読めっつーの。レコードは神聖なものだけど、取りだして感謝されるべきものなんだ。

I: ケニー・バーレルという人が、フランク・ウィルソン[訳者注:モータウン・レコードの敏腕プロデューサー]の“Do I Love You (Indeed I Do).”[訳者注:サンプル盤が作られたが、正式に発売されなかった作品]のオリジナルの45インチ[レコード]を26,483ドルで買ったと聞きました。あなたは同じレコードにそれだけのお金を払いますか?

M: いいや。ぼくは自分の持っている“Do I Love You.”で十分。リイシューだけど、全然問題ないよ。そんなにお気に入りのソウル・レコードじゃないしね。好きだけど、オリジナルを手に入れるためにそこまで苦労しようとは思わない。別にフランク・ウィルソンの45インチにそれだけ払う人がいても驚かないよ。多くの人が“Do I Love You”を究極のノーザン・ソウルだと思ってる。コレクターの間では、聖杯の一つだから。君がどれだけイギリスのノーザン・ソウルとそれを取りまく状況を知ってるかは知らないけど。もう宗教と一緒だよ。

I: あなたの言うノーザン[・ソウル]とはサザン・ソウルの逆ということですか?デトロイトのヒット製造メーカーモータウン対ウィルソン・ピケットとオーティス・レディング擁するスタックス・レコードみたいな?

M: いやいやいや。イギリスでは、ノーザン・ソウルってそういう意味じゃないんだよ。アメリカでソウルを生み出した人たちとは全然関係ない。僕たちがノーザン・ソウルと言う場合、それは60年代と70年代のイングランンド北部で育ったサブカルチャーと、それにまつわる生き方全般のことを指すんだ。言うなれば、退屈したワーキングクラスの連中が週末に乱痴気騒ぎをしたって感じ?ドラッグはやらないけど、クラブに行って踊りまくるんだ。今となっては北部だけじゃないけど、ともかくそれは40年もこの国に巣くっている大きな、本当に大きなサブカルチャーなんだ。ぼくらがノーザン・ソウルについて話す場合、とにかくある種のモータウンやR&Bを死ぬほど愛しているやつらのことを言う。もし君が直接関わったことがないなら、こいつらどうかしてるんじゃないかと思うだろう。ホント、イカれているからね。でも、自分がその一部じゃなくても、気持ちがわかるとこもある。本物のノーザン・ソウル狂にとって、1975年以降のレコードが好きだなんて許されないんだ。ぼくは「Four to the Floor」[訳者注:70年代のダンス・ミュージックでよく使われたリズムパターン。ドラムの4つ打ち]を一晩中聴くよりは、いろいろな音楽を聴きたい方だけど、彼らのあり方も好きだよ。音楽とはそれほど重要なものであるべきだ。

I: それはなぜ人が音楽に惹かれるのか、その理由の大きな部分を占めると思いませんか?あるスタイルや音楽のジャンルを楽しむことで、もっと大きなコミュニティに属しているように感じられますからね。

M: そのとおり。時々息苦しくなる時もあるけどね。誰かとすれちがった時に彼のはいてるパンツを見て、「あ、こいつ俺と同じ音楽が好きなんだ」って思うのはいいよ。でも、それですべてを決めつけられると「うん?それって俺はザ・バンド[訳者注:70年代に活躍したアメリカのロックバンド]を聴いちゃダメってこと?」と思っちゃうんだ。「彼は俺の仲間になれる」から「これってめちゃくちゃ息苦しいな」に簡単に変わるんだよ。自分の聴く音楽や聴いてみたい音楽に制限をかけたとたん、あっという間に悪い道に転げ落ちるって思うんだ。

I: 以前インタビューで「カトリックを感じる音楽」が好きだと言っていましたね。具体的に教えてください。

M: カトリックは言葉のセンスの問題で、幅広いとか普遍的なっていう意味で使ったんだ。すべてのものを好きだなんて言いたくないよね、それって多くのくっだらないものも好きってことだから。でもジャンルに限って言えば、ぼくは自分に制限をかけたくない。ぼくは「俺はフォークなんて好きじゃない」っていう人間にはなりたくないんだ。この国では、あまりジャズを好まない人がたくさんいる。特定の誰かをというわけじゃなくて、もうジャンル全体をね。「ジャズ?うわー、最悪じゃん」てな感じ。でもぼくに言わせると「俺はクラシック嫌いだ、ベートーベンなんてクソだぜ」って言ってるのと同じだよ。ある種のジャズが小難しいのはぼくにもわかる。抑揚のないCスケールが10分も続くやつなんて、みんながみんな、いつまでも聴きたいとは思わないよね。でも、ジャズってそれだけじゃないよ。以前リッキー・ジャーベイス[訳者注:イギリスの脚本家で、『The Office』の演出と脚本も手がけた]とその話をしたことがあるんだけど、彼はぼくにジャズが好きなふりをしてるんだろって言ったんだ。いや、まさか、絶対そんなことないよ。でもだからってロックと同じくらいジャズが好きってことにはならないだろ。

--------------------
なんというか、どこまでいっちゃうんでしょう、この人(苦笑)。だてにLPレコード数千枚持っているわけじゃないですね。ちなみにノーザン・ソウルについては、イギリスの刑事ドラマ『孤高の警部ジョージ・ジェントリー』の「ノーザン・ソウルの夜に」という回を観ると雰囲気がよくわかります。ほぼマーティンの言葉どおりに再現されていてうなりました。えーと、あともう1回くらい続きますので、しばしお待ちを。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽
前の5件 | -

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。